なぜ銀行だけではダメなのか?
ー金利の安さには理由があるー

金融機関と言えば、大抵の人は銀行を思い浮かべるでしょう。しかし、その銀行を皮肉ったこんな言葉があります。「晴れの日に傘を貸して雨の日に取り上げる」…。
銀行借り入れは金利が安いからという企業様が多いのですが、デメリットも大きいことを忘れないでください。
まず担保や保全が必須。判断には時間もかかりますし、提出資料も膨大になります。加えて、税金や社会保険料の滞納があると、融資を受けられないことがあります。
金利や手数料の高い低いは、その難易度、かかる時間、対価に見合うか否かによって変わります。いわば相対的なものなのです。
銀行は金利が安い分、リスクは決して負いません。少しでも懸念材料があれば否決とします。
看板は立派でも、内実は大規模な質屋さんのようなもの。まぁ、町の質屋さんの方が遥かに人情味はありますが…。
資金調達をする場合、金利とリスクの高低は常に比例しますから、すべてを銀行に頼るのはむしろ危険。
金利が高いと言ってノンバンクやリース・信販会社を敬遠するのは、一見正しいようで実は金融の市場性、合理性を無視した考え方なのです。
補助金・助成金の罠
ーお金は後から、消費税はすぐー

資金繰りを考える点で国や自治体からの補助金や助成金は有難いのですが、ひとつ大きな問題があります。
基本、関係する仕入れや設備代金の支払いが全て完了してからでないと、お金が降りないのです。
これは総じて言えることですが、売上を作るにせよ、銀行から融資を受けるにせよ、助成金や補助金を受けるにせよ、全ては支払いを済ませてからでないと入金にならないというジレンマがついて回ります。
カネを得ようと思うと、最初にカネが必要になる。これが資金繰りの最大のストレスになるのです。
それに加えて、たとえ赤字でも消費税の納税はついて回ります。
なにも対策をせずに売り上げを追求していると、決算時に1か月分の売上に相当する消費税を納めなくてはならなくなります。
ちなみに、リースの利用はこの消費税を劇的に下げる効果があります。